コミュニケーションがうまくいかないために、十分な話し合いもできずに誤解や相手に対する不満が生じる場合
が多くあります。
たとえば、夫が妻に家事のほとんどを丸投げしてしまい、自分の身の回りの事すらしない、というケースは夫が
一人で収入を得、妻は専業主婦というのが定番だった時代には大変多く見られました。
たとえ収入を得ることがなくても、家事労働は十分それに匹敵するものだということが最近になってやっと理解
されてきましたが、まだまだ十分とはいえない状況です。例えば、夫が家事分担に応じず洗濯物を散らかしたり、
食器を食卓に残したままにしたりして妻を怒らせる事などはまだ多いと思われます。
また、最近増加しているのが、妻が家庭で実権を持って夫を指図・支配し、その結果夫はストレスが蓄積して家
庭外でやりたいことをしがちになります。夜遊び・浮気・風俗などというケースも少なくなくなってきました。
一般的に「夫婦再構築」カウンセリングではこのようなパターンを打開し、夫婦間の相互理解や愛情表現を高め
ることでお互いの不満解消を目指します。
そこで陥りやすいパターンが次のようなものです。
カウンセラー「ご夫婦がお互いに関係を元に戻したいと思っておられますね」
「では、まずはじめに結婚直前や新婚当初のことを思い出してください」
「ふたりは希望と愛情に包まれていたはずですね」
「お互い”好きだよ””愛しているよ”って言い合って」
「なぜ今はこんなことになっているのでしょう」
「もっと幸せだったころの二人のことを思い出してみましょう」
という具合に誘導していくタイプの方が結構多いようです。恋愛中や新婚の時はパートナーの長所ばかり見えて
欠点はあまり見えないのが普通です。でも、夫婦生活が長くなってくると、反対になる事が多いのです。だから
新婚当時の気持ちを取り戻しましょう、ということなんですね。
「価値観のズレ」だけが原因なら、これほど簡単な作業はありません。実際には、たとえば夫や妻の不倫の場合、
☆本人自身の問題
☆パートナーが抱える問題
を検討していかなければ、「仲良くなりましょう」といっても効果がありません。「誓約書」や「公正証書」だ
けで解決する場合はもちろんありますが、ごく少ない割合だと考えられます。
ミュゼの夫婦カウンセリングでは「二人ともいい大人なんだから(倫理観や道徳も共有できるでしょ)」という
ような言葉は用いません。価値観は無論のこと、お互いの性格・気質・生育歴・発達障害など多方面から検討さ
せていただきます。
お二人の新しい関係が構築できればベストですね。